同じようなお椀に見えるけど、塗り色の違いで値段が違うのはなぜ?

春の甲子園、福井県の敦賀気比高校がベスト8進出決定しました!強豪校と対戦して、勝ち進んでいく高校球児たち。小さい頃から知っている(娘と同級生)鯖江の子たちが何人か活躍しているというのも嬉しいものです。次の試合も頑張ってくださいね!

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お客様から以前問い合わせをいただいた話です。

Q 同じ形でも、値段が違うものがあるんだけど、なんで違うの?

大和吸物椀 総黒
黒のフタ付の吸い物椀

 

大和吸物椀 溜
溜塗りのフタ付の吸物椀

上のお椀2種類は、全く同じ形状のお椀です。
黒塗りのお椀は、溜塗りのお椀より安いというのが塗り物では一般的。


なぜか? それは、塗りの工程が違うからなんです。

素地の色が、黒の場合、黒塗りだと、1回黒をかければ仕上がります。これが溜塗りだと、最初に下塗りで朱(赤)をかけて、上塗りで飴色(茶褐色で半透明)をかけるという2回の工程を踏まえるので、そのぶん価格に影響してきます。

それじゃあ、素地の色が赤だったら? 溜塗りにするのであれば、1回飴色(茶褐色)をかければ仕上がります。ただ、赤素地は黒素地より高かったり、黒から比べるとあまり成型していなかったりなどいろんな事情があります。

白を塗るにしても、黒素地の上に白を塗ると、1回かけるだけでは、黒が透けてすっきりした白塗りの仕上がりにはなりません。そのため2回塗って仕上げるということをしています。これも、最初から白の素地を使えば、1回かけて仕上がりますが、白の素地自体が黒素地よりも多少高いのが一般的です。

ちなみに、黒塗りと朱塗りでは一般的にあまり価格に差がありませんが、ある塗り屋さんに云わせると、黒の塗料より朱の塗料の方が高くつく場合もあるとか。

細かく追及するとキリがないですが、価格に差があるのは、このような理由があるからなのです。

投稿者:

ooishi

実家の漆器屋で働いているワーキング主婦。夫と二人の子供の4人家族です。 仕事や趣味を思いっきり楽しむために、日頃興味のあることをこのブログに綴っています。