漆器業界でも専門の技術を持った職人さんがどんどんいなくなる?!

越前漆器は分業制で、それぞれの工程ごとに専門の職人さんがいます。

木製だったら、木地を挽く人、下地をする人、中塗り・上塗りをする人。

樹脂製だったら、金型から生地成形する人、研ぐ人、吹付塗装する人。

他にも、蒔絵を描く人、沈金をする人、漆器のつやを出す人、金箔を貼る人、漆木目を描く人、スクリーン蒔絵を印刷する人、名入れをする人・・・

本当にいろんな工程に分かれて、適材適所で一つの漆器製品が仕上がっていきます。

 

先日、ある職人さんと話していて、ちょっとショックだったことが・・・

それは漆器のつやを出す職人さん(呂いろ師さんと云われています。)が、現在越前漆器産地の河和田地区には、お一人しかいないということです。以前は何人かいらっしゃったのが、現在たったの一人なんです。しかも結構な御高齢で・・・

専門の技術を持っている職人さんの後継者がいない。

この類の問題は、越前漆器業界だけだなく、いろんな伝統産業でも云えることなんだと思うのですが。

興味を持つ人はいないわけではないんですよ、きっと。それを仕事として生計を立てていけるかどうかなんだろうと思います。このままでは、数十年先に伝統工芸士と呼ばれる人たちが残っているのかどうか・・・深刻な問題なんだけど、そのことに気づいておきながら、何もできない私がいるのが本当に情けないことです。

昨年から、漆器の修理をネットを通して受けるようになって勉強になったことは、江戸時代・明治時代・昭和初期の代々受け継いで持ってらっしゃる方たちが意外に多いということです。昔はプラスチックは存在しなかったので、ほぼすべて木製で漆塗りなのですが、それを修理するためには伝統工芸士さんたちの長年の経験と技術が必要なんです。この越前漆器の伝統工芸士さんたちが、自分たちの技術を最大限に活かせて元気な越前漆器産業であり続けるために、私は職人さんとお客様の架け橋になれるよう努力しなければいけないなと思っています。

 

 

投稿者:

ooishi

実家の漆器屋で働いているワーキング主婦。夫と二人の子供の4人家族です。 仕事や趣味を思いっきり楽しむために、日頃興味のあることをこのブログに綴っています。