石川県加賀市の白鷺木工さんへお邪魔して、お椀の荒挽きの工程を順番に丁寧に説明していただきました。
1 製材する前の木材



時間(月日)が経つと、赤茶色っぽい色から黒っぽい色に変化していきます。
こちらでは、欅(ケヤキ)が8割で、残りが栃・水目・桜などだそうです。栃や水目はなかなか手に入らないということがわかります。桜の木は乾燥する間に一番変形しやすいとおっしゃってました。
2 輪切りにする
機械を使って、ある程度の長さで縦に切ります。
更に、輪切りにしていきます。
輪切りにした状態
3 さらに切る
丸い円を鉛筆で描いていきます。ここで注意しなくてはいけないのは、ヒビを避けること。中心部分は必ずヒビがあるので使えません。外側に向けてヒビが拡がっている部分も使えません。
円を残して切り分けます。
手際よく、どんどん切られています。
八角形から十角形くらいにまで切っていきます。
4 さらに加工してお椀の形に近づく
奥に積み上げられた材料を手前の機会で加工していきます。
すると・・・
外側がお椀の形になりました。
次は内側のくり抜き作業
機械であっという間です!
これで荒挽きの工程は終了です。
5 乾燥
専用の乾燥室で、きれいに積み重ねて乾燥させます。約3週間くらい乾燥させるそうです。乾燥させることで重さはずいぶん軽くなります。
乾燥しているうちに変形したり、ヒビが入ってくる場合もあるそうですが、そうなった場合は処分するしかありません。天然の木材ならではですね。
しっかり乾燥させることで、丈夫なお椀になります。
仕上げ挽き(白木地)
白鷺木工さんでは、7,8年前から仕上げ挽き(白木地)の工程も手掛けるようになったそうです。
そちらの作業も見学させていただきました。
内側を仕上げに近い形にしているところ
奥の厚みのあるものから、手前のような薄さに削られています。
こちらでは表面をきれいに磨く作業
触ってもつるっとしたきれいな白木地に仕上がりました。
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