蒔絵師さんが教えてくれた消し蒔絵と磨き蒔絵の違い

久しぶりに漆器屋らしい話題を書こうかな。

蒔絵(まきえ)とは、蒔絵-Wikipedia ←コチラを参照下さい。

漆で絵を描いて、漆が乾かないうちに金粉などを蒔いて定着させる技法です。私たちが蒔絵師さんに仕事をお願いするときに「消し蒔絵」「磨き蒔絵」かどちらかでお願いします。

「消し蒔絵」と「磨き蒔絵」は、どう違うのか?昔からお世話になっている越前漆器伝統工芸師の蒔絵師竹内信博さん曰く、消し蒔絵は金の粉に厚みがなくて仕上がりが紙みたいに平たい感じけれど、磨き蒔絵はパチンコ玉みたいに金粉が丸々しているので深みがでる。

もっと上手に説明してもらったように思うのですが、今覚えているのはという単語とパチンコ玉という単語・・・まあ、つまり、金粉の種類が違うということですね。磨き蒔絵に使われる金粉だけでも大きさの違いで20種類はあるんじゃないかとおっしゃってました。

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消し蒔絵

↑ 消し蒔絵で描いた菊の葉のお椀の蓋(ふた)。金の色も黄色っぽい感じです。これはこれで美しいです。

 

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磨き蒔絵

↑ 磨き蒔絵で書いた水仙。 磨き蒔絵というのは、磨き蒔絵用の金粉で漆の上に蒔いたあと、漆をのせて磨き上げるので色にも深みが出てきて、金の色も多少濃くなりますし、丈夫になります。

ちなみに、磨き蒔絵で金を蒔いて、磨く前が下の写真です。

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磨く前の磨き蒔絵

違いがわかりますでしょうか?金の色や赤い部分の色が漆で磨く前はぼやけた感じですが、磨くと綺麗な色がでてきます。

 

竹内さんの蒔絵は、なんというか、品があってすごく素敵です。金や銀だけでなく、ピンクや紫といった微妙な色合いまで綺麗に表現できるプロの蒔絵師さんです。

磨き蒔絵は、一般的に消し蒔絵の倍くらい加工賃がかかります。以前よりも金が高くなっているので、ますます価値の高いもの・・・

もし、お家やお店で使われているお椀などで磨き蒔絵が入っていて、ツヤがなくなってきたな~と思うものがあれば、蒔絵師さんが磨きなおすだけで美しく蘇るかもしれません。ちなみに消し蒔絵ですと、上から磨くと絵が消えてしまうということなのでできませんが・・・

 

投稿者:

ooishi

実家の漆器屋で働いているワーキング主婦。夫と二人の子供の4人家族です。 仕事や趣味を思いっきり楽しむために、日頃興味のあることをこのブログに綴っています。