こんばんは。
先週とはうってかわって朝晩めっきり涼しくなりました。先週までは、こんな涼しさが二度と来ないんじゃないかと思うくらいでしたけど、ちゃんと来るんですね!
さて、私は名刺を出して自分の自己紹介をする時に、
「株式会社ヒロセの大石恵子と申します。どうぞよろしくお願いします。」
ありきたりですが、これは絶対言う言葉。
さらに付け加えるとすれば、
「福井県鯖江市の越前漆器産地で、主に業務用漆器の製造・卸・販売をしています。」
と続きます。
ここで、最近ちょっと気になるのは、「業務用漆器」というワードなんです。これってもしかして全く一般的じゃないんじゃないの?っていうこと。
なぜかというと、「業務用???」という風に聞き返されることがあるからです。
業務用漆器の意味するものは、日本食を扱うお店で使われる漆器(和食器)のことで、例えば割烹用・味噌汁用のお椀とか、定食盆・敷膳、松花堂弁当箱、幕の内弁当箱といったものです。
業務用漆器にたいして、家庭用漆器という風に使い分けているのですが、家庭用とは一般家庭で使われる漆器(和食器)のことを意味します。
では、私達産地の人間はどうして業務用漆器と家庭用漆器と区別して考えるのか?
業務用漆器は、傷に強いといったことや洗浄機により耐えられる耐久性に優れた製品であったり、積み重ねなど利便性に優れた製品だったり、たくさん使うということを前提に作られていました。ですので、木製より断然樹脂製の漆器が中心となります。
漆器というだけで、一般的に木でできていると思っている方もすくなくありません。でも、樹脂で成型されたものも漆器なのです。
私達は「業務用漆器」という言葉を当たり前に使っていますが、世間一般ではあまり認知されていないという事実。全然知識がない人に説明する時、わかりやすく伝えるにはどうしたら良いのか・・・そこから考え中です。