漆のこと

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漆器屋に生まれ育ったのに、最近まで漆のことを全く理解していなかった大石恵子です。まだまだ知らないことがたくさんあって、そのたびに職人さんたちに助けてもらってるというのが正直なところです。

知れば知るほど漆って深い

漆のことを知れば知るほど面白いな〜と感じるこの頃。

漆器といえば漆で塗られていると一般的には思われがちですが、実際私たちが手に取るものは化学塗装仕上げの漆器のほうが多いのではないでしょうか。

では何が違うのか?

ぱっと見て、普通の人はわからないと思います。

漆の持つ独特の”つや”だったり、深みのある色だったり、肉厚のぽて〜っとした塗りだったり。

 

漆の特長

漆の臭い

漆は独特の臭いがあります。決して良い香りとはいえません。漆塗りの職人さんのお宅に伺うとぷ〜んと臭う漆の臭い。完全に乾くと臭いは消えます。

 

漆が乾く条件

漆が乾く最適な温度と湿度があります。漆が乾くためには温度20℃から30℃、湿度80%前後という条件が必要です。

塗りあげた漆器は、半年から一年かけてしっかり乾いていきます。しっかり乾くと傷にも強く、熱にも負けない、何よりも丈夫なものになると言われています。

 

漆の色の変化

漆の色は変化します。塗りたては黒っぽいけれど、何年かかけて徐々に明るく変化します。このさまを経年変化と呼んでいます。

極端に言うなら、昨日塗ったものと今日塗ったものでも色が違うのです。

 

ゆっくり育てる

漆塗りの漆器は、急いで作れません。温度や湿度を管理して時間をかけて仕上げるものです。

ゆっくり育てて、大事に永く使う

そういう意味では、スピードが早い今の時代と逆行しているように思いますが、そこに深い価値があるのだと思います。

 

毎日のお味噌汁椀は漆塗のお椀でいただきたいものです。

投稿者:

ooishi

実家の漆器屋で働いているワーキング主婦。夫と二人の子供の4人家族です。 仕事や趣味を思いっきり楽しむために、日頃興味のあることをこのブログに綴っています。