木製で漆塗りのお椀が欲しい! 味噌汁椀を作る1

漆器屋に生まれ育った私が、今欲しいもの。

それは、この河和田の職人さんが作る木製漆塗りの味噌汁椀。

もちろん、この河和田界隈では、木製の漆塗りのお椀を販売しているところもあるし、手に入れようと思ったら手に入ります。実際、私自身もいくつか持っているし、使ってますよ。

ただ漆器屋として、直接丸物師さん(お椀などの木地を挽く職人)に木のお椀を注文して、漆塗りの塗師さんに塗ってもらった商品を販売したということは何十年の経験の中でほんの数回あるかないかのことで、なかなかの初心者レベルなんです。

漆器屋なのに、今まで何してたの???って思うでしょ。

漆器屋といっても、父の代からは主に樹脂製の塗装塗りの割烹用漆器を扱ってきたため、金型で成型したものにスプレー塗装をかけてという製品が大半なのです。

例えば、保管のことを考えてスタッキングしやすいデザインとか、洗浄機対応の食器とか、傷が目立たない工夫とか、すべらない工夫とか業務用ならではのノウハウはそれなりに持っているつもりです。

 

木製の漆塗りのお椀って、高価だし普段使いにはちょっと・・・

こんな風に思っていませんか?

以前、ある方へお世話になったお礼に漆塗りのお椀を贈ったことがあるのですが、贈った人に「もったいなくて使えない」って言われたときは正直ショックでした。たぶんちょっとした蒔絵も描かれていたからなおさらだったのかなぁ。

越前漆器は、「昔から飾って置いておく漆器」ではなく「使う漆器」が得意な産地なんです。派手さはないけど、シンプルで丈夫で飽きがこないものっていうのが私の中の越前漆器のイメージ。

だから、どんどん使ってほしいし、使えば使うほど木の温かみや漆の良さを感じてもらえると思うんです。

 

 

作ってみたいと思ったきっかけは漆器修理の経験から

恥ずかしい話ですが、木製の漆塗りに興味を持ちだしたのはここ数年、漆器修理を手掛けるようになってからなんです。

そんな私が漆器修理アドバイザーとして今までやってきてるんだから、今思うと怖いもの知らずだったなぁと・・・(苦笑)

もちろん、なんとなくの知識はありましたが、修理品に向き合えば向き合うほど問題山積みで、わからないことがたくさん!そのたびに職人さんのところまで出向いて教えてもらったり、時には一緒に考えてもらったりの繰り返しでした。多分、これからもこんな感じだろうとは思います。

心がけているのは、知ったかぶりはしないこと。わからないことは素直にわからないということ。

「河和田にいて(生まれ育って)、そんなこともわからんのか(笑)」と半分あきれられることもあったけれど、いろんなことを丁寧に一つ一つ教えてくれる職人さんたちには本当に感謝しています。

そして、そんな職人さんたちが直してくれた漆器モノを見るたびに、いちいち感動している自分がいて・・・お客様が羨ましいって思うこともしょっちゅうなんです。

そんな経験を踏まえて、今、無性に、尊敬する職人さんが作る木の漆塗りのお椀を作ってみたくなったんです。

 

毎日のお味噌汁をいただくお椀

そんなわけで、自分が欲しいと思うお椀を作ってみることに決めました。

毎日のお味噌汁をいただく一生モノのお椀を作ります。

 

と決めたものの、最初からいろんな疑問がわいてきました。

サイズはどうする? デザインは? 何の木を使うの?

やれやれ・・・といった感じですが、完成するまでの過程をこのブログに書いていきますので、どんな風に仕上がっていくのか興味ある方はまた覗いてくださいね。

 

投稿者:

ooishi

実家の漆器屋で働いているワーキング主婦。夫と二人の子供の4人家族です。 仕事や趣味を思いっきり楽しむために、日頃興味のあることをこのブログに綴っています。